肉を食べたいときはホワイトをチョイス!
やはり肉は重要なタンパク源。その中でも、大坂先生のおすすめはホワイトミートだそう。それはどうしてでしょうか?
「ホワイトミートとは鶏肉や魚のこと。推奨理由は、鶏肉は低脂肪・低カロリーで、高タンパク質だからです。さらに、抗酸化作用が期待できるビタミンB群やイミダペプチドを豊富に含みます。
一方、レッドミートと呼ばれているのが豚肉や牛肉。これらはカロリーが高めで、飽和脂肪酸が多く含まれています。飽和脂肪酸とは常温で白く固まる脂のことです。海外の研究では、飽和脂肪酸の過剰摂取で、糖尿病をはじめ、心血管病や大腸がんのリスクが高まる可能性が指摘されています。
また、ホワイトミートの中でも魚、特に青魚に含まれるのは不飽和脂肪酸です。このオメガ3系脂肪酸であるDHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)は糖尿病の予防効果についての報告があります。
青魚のレシピは第5回参照。
とは言っても、レッドミートは鉄分が豊富ですし、ほかの栄養価も高いので、食べてはいけないと言っているわけではありません。少し頻度を抑えて、代わりにホワイトミートを増やすとよいという提案です」(大坂貴史先生)
自家製サラダチキンのしっとりシンプルおかず
「鶏の胸肉はもも肉に比べて、低カロリーなのにタンパク質が豊富です。お値段も手頃なので、日々のおかずに重宝しますね。
ただ、鶏胸肉は調理方法によってはパサパサしてしまうデメリットがあります。特にサラダチキンのようなゆでるだけのシンプルな料理は、おいしく作るのが難しかったりします。
自宅でおいしくゆでるポイントはふたつ! まず鶏胸肉のまわりに出ているドリップをキッチンペーパーで丁寧に拭いて、塩・こしょうをすり込んでおきます。これで鶏肉独特の臭みを消すことができます。
肉をしっとりと仕上げるコツは、鶏肉を水からゆでることです。沸騰した湯に入れてゆでるとパサパサになってしまいます。これを守ると、しっとりと味わい深いサラダチキンに仕上がります」(沼津りえさん)
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ゆで鶏胸肉のマスタードソースレシピ
「市販のサラダチキンは意外と塩分や添加物が多い傾向です。その点、自宅で作れば安心。上手にゆでることさえできれば、ソースを工夫して味変したり、さまざまな料理に応用できます」
エネルギー155㎉、タンパク質24.8g、脂質3.2g、糖質1.0g、食塩相当量1.1g ※ゆでたあとの食塩量で計算
【材料 2人分】
鶏胸肉:1枚(約250g)
塩:小さじ1/2
こしょう:少々
長ねぎ(青い部分):1本分
クレソン 20g
〈ソース〉
粒マスタード:大さじ1
みりん・しょうゆ:各小さじ1/2
水:小さじ1
【POINT】
鍋に鶏胸肉と長ねぎの青い部分、水を入れて、水からゆでるのがポイントです。沸騰したら中弱火にして、ブクブクさせない程度の火加減でゆでます。
【作り方】
1 鶏胸肉の水分をペーパーでよく拭き、塩・こしょうをすり込んで5分おく。
2 鍋に鶏肉、長ねぎ、水600~700㎖(分量外・鶏肉がかぶるくらい)を入れて強火にかける。
3 沸騰したら中弱火にして、約7分加熱する。火を止めてそのまま冷ます。
4 食べやすい大きさに切り、クレソンとともに皿に盛り、混ぜ合わせたソースを回しかける。
しっとりとした食感で、鶏肉の旨味がじんわりと広がる料理です。マスタードソースの香ばしさがアクセントに。サンドイッチに入れてもおいしそうです。
【教えていただいた方】

【レシピ・料理】

撮影・スタイリスト/沼津そうる 取材・文/山村浩子