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予想していた以上に手間がかかった腹腔鏡手術での子宮全摘。まるで4人目の出産!?

女性にとっては身近な病気でもある子宮筋腫。とはいえ、治療や手術など、人生において大きな選択を迫られ、時間やお金がかかることも事実。48歳で子宮全摘したKさんは、3人の子どもを育てる母。自身の母、姉も筋腫によって子宮全摘の経験があるというKさんの、病院通いの日々、そして手術から現在の経過について聞きました。

Kさん(フリーランス・54歳)の場合
■45歳:婦人科検診で子宮筋腫が判明。経過観察に
■47歳:手術に先立ち筋腫を小さくする治療を開始
■48歳:腹腔鏡手術による子宮全摘出
■54歳:手術痕が時折痛むように
■55歳直前(現在):痛みが継続、形成外科を受診

久々の検診で怒られるほど大きな筋腫が判明

当時保育園、小学生、中学生の3人の子どもを育てながら、フリーランスとして忙しく働いていたKさん。
子宮筋腫がわかったのは、45歳のとき。末っ子が5歳になって少し余裕ができ、久しぶりに受けた婦人科検診だったそう。

 

「近所の産婦人科で受診したのですが、まぁまぁの大きさになっていて。

それまで、3~6年おきに3回出産していたので、婦人科には人より多く通っていたほうだと思っていたし、出産は3人とも正常分娩。
生理も順調だったので、まさに寝耳に水。
高齢の男性医師に『なんでこんなになるまで放っておいたんだ!』と頭ごなしに怒鳴られて、驚きました。

 

でも当時は、翌年が3人の子どもの卒業・卒園年、そして新入学というタイミングでした。

絶対に忙しくなるだろうし、今のところ日常生活に困るような症状もなかったので、そこではいったん保留にしたのです」

 

予約、検診、お金の手続き…まるで妊婦検診のような治療の日々

子どもたちが小中高それぞれに入学、生活が落ち着いたタイミングで近所の総合病院にかかり、治療に本腰を入れることにしたKさん。

その頃には頻尿で困ることが多くなっていました。

子宮筋腫で頻尿

「家を出る前にトイレ、移動先でトイレ、仕事の打ち合わせ先に到着すると挨拶に続けてまずトイレを借りる、といった状態で。

筋腫がちょうど膀胱の上にあり、圧迫していたようです。

 

前の病院では『年齢的には閉経もそう遠くないだろうから、筋腫は取っても取らなくてもどちらでもいい』とのこと。でも『大きくはならないにしても確実に小さくなる保証もない』とも言われたため、『これから先、ずっと行く先々でトイレを気にし続けるのはたまらん!』と子宮全摘を決め、総合病院に紹介状を書いてもらって治療を始めたのです。

 

手術日から逆算して月に1回、リュープリン注射を打って筋腫を小さくする治療を半年間継続しました。

最初の時期も含めると、1年弱は病院に通ったでしょうか。

 

翌年のスケジュールがまだ見えない中で手術日を決めないといけない、けれど病院側の手術可能日がどんどん埋まってしまいます。

診察予約を入れているにもかかわらず、診察室に呼ばれるまでは毎回1時間以上待つなど、大きな病院ならではの大変さがありました。

また、全身麻酔説明のためだけに来院が必要で、それも夫同伴ということでお互いのスケジュールをすり合わせたり、高額な医療費がかかる場合の「限度額適用認定証」を入院前に市役所で取ってこないといけなかったり…。
初めてのことも多く、時間も手間もかなり取られ、お金もそれなりにかかって『なんだか妊娠・出産のときみたいだな』という感覚でした。

すくすく育った筋腫を、子宮ごと出産するような…。

 

「え!? 取っちゃったの?」の言葉に見てはいけない溝を感じて

腹腔鏡手術で子宮全摘したKさん。

6日間の入院生活では、日々の忙しさから解放され、上げ膳据え膳で体重も少し増えたほど。

無事退院しましたが、半月後、急激な腹痛に見舞われたそう。

 

「冷や汗が出るほどの痛みで、退院時に『何かあったら電話をくださいね』と言われていたので病院に電話をしたのに、『近くの病院に行ってください』とつれない答え。

大きな病院ならでは(?)の冷たさに憤慨しました。
結局、その腹痛の理由はわからずじまいでしたが、それ以降は回復も順調。

頻尿ももちろんなくなり、快適に暮らせるようになりました。

 

1度だけ、こんなことがありました。
長い付き合いの女性の先輩に全摘の話をした際、『え!? 取っちゃったの?』と反射的に言われて…。

その先輩とはものの考え方なども近く信頼していたので、その反応には驚きました。真意を聞くことで関係が壊れてしまうような気もして、深く突っ込むこともできず。

子宮信仰はじめ、親しい間柄でも考え方にはいろいろと違いがあるんだな…と思った出来事でした。

 

実は、私の母と姉も子宮筋腫で子宮を全摘しているんです。そして、私も。
だから娘には注意するように伝えています。きちんと毎年検診を受けているようで、今のところは安心しています。

 

なぜ6年もたって…傷あとが痛み出すように

実は最近、手術したあとが痛むようになって。

手術から何事もなく6年もたっていたので、なんで今頃!?  と不思議でした。
形成外科を受診してみたところ、手術あとが赤く盛り上がってしまう「肥厚性瘢痕」との診断。

その場でいきなりステロイドの皮下注射を打たれ、それが痛いのなんのって…。
ステロイドの内服薬も処方され、翌月から月1回病院へ通って治療していくことになりました。
こんなにたっても、まだ手術の影響があるんだなぁ、と不思議というか面倒というか…そんな気持ちです」

 

イラスト/本田佳世 取材・文/遊佐信子

 

 


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